【必見！】高額療養費制度のメリットとデメリットとは？

お疲れ様です。
nonameです。

今日は、高額療養費制度について書いていきます。
今までに使われた事もある方が多いのではないでしょうか？
使った事ないよ！って方は、今後使う際の参考にして頂ければ幸いです。

高額療養費制度とは？
高額療養費制度のメリット
高額療養費制度のデメリット
おまけ
【高額療養費制度どう変化していくのか？】

高額療養費制度とは？

高額療養費制度は、日本の医療制度の一つで、医療費が高額になった場合に、自己負担額を軽減するための仕組みです。具体的には、一定の金額を超える医療費について、超過分を健康保険が負担してくれる制度です。

全国健康保険協会（協会けんぽ）から引用

1.自己負担限度額

医療費の自己負担額は、年齢や所得に応じて定められた「自己負担限度額」を超えないように設定されています。これを超える分は後日、申請をすることで払い戻されます。

2.限度額適用認定証

高額療養費制度を利用するためには、健康保険組合や市区町村に申請して「限度額適用認定証」をもらう必要があります。これにより、医療機関で支払う際に、自己負担額を限度額に抑えることができます。

3.対象となる医療費

一部負担金（自己負担額）を除き、診療費、薬代、入院費などが対象となります。ただし、医療機関での治療が必要な場合でも、特定の治療や薬剤、先進医療などは対象外となる場合があります。

4.申請方法と払い戻し

自己負担額が限度額を超えた場合、申請をすることで超過分の払い戻しを受けることができます。申請は、健康保険組合や市区町村役場で行います。

高額療養費制度のメリット

高額療養費制度には、医療費の負担を軽減するための多くのメリットがあります。以下はその主な利点です。

1. 医療費の負担軽減

自己負担額が上限で制限される：高額な医療費がかかった場合でも、自己負担額は一定の「限度額」に制限されます。これにより、突発的な病気やケガで大きな医療費が発生しても、支払いが抑えられるため、経済的負担を軽減できます。
例えば、1ヶ月で50万円の医療費がかかっても、自己負担限度額が8万円なら、8万円だけ支払えば残りの42万円は後日払い戻されることになります。

2. 保険料を支払っている限り、誰でも利用可能

高額療養費制度は、日本の健康保険（社会保険や国民健康保険）に加入しているすべての人が利用できるため、基本的に保険料を支払っている限り、誰でも利用できる制度です。
これにより、経済的に困窮している人でも、高額な医療を受ける際に安心して治療を受けることができます。

3. 医療の質を損なわずに治療を受けられる

高額療養費制度があることで、患者は治療を受けること自体に対する経済的な不安が減少します。これにより、必要な治療や薬が受けやすく、医療の質が損なわれることなく適切な治療を受けることができます。
高額な医療が必要になっても、経済的な理由で治療を受けることをためらうことがなくなり、健康が最優先されます。

4. 支払後に払い戻しを受けられる

高額療養費制度は、最初に医療機関で自己負担分を支払った後、申請を通じて払い戻しを受けることができます。この払い戻しにより、自己負担額を超えた分を取り戻すことができるので、実際には非常に助かります。
払い戻しの手続きが済むまで時間がかかることがありますが、その分の負担軽減は大きなメリットです。

5. 上限額が年収に応じて設定されている

高額療養費制度の自己負担限度額は、年収に応じて異なります。所得が低い人ほど自己負担額が少なく設定されるため、低所得者でも負担が軽減されるよう配慮されています。
特に高齢者や低所得者にとって、制度があることで治療を諦めずに済むケースが多いです。

6. 家族全体での医療費負担が軽減される場合も

家族全員が高額療養費制度の対象となり、個々の限度額が適用されるため、家族全体での医療費負担が軽減されます。特に家族の誰かが大きな治療を受ける場合でも、他の家族が負担しすぎることなく、制度を通じて負担を分担することができます。

7. 急な病気や事故にも対応可能

事故や急な病気で治療が必要になった場合、予想以上の医療費がかかることがありますが、高額療養費制度があれば、その時にかかる費用の上限が設定されているため、心配せずに治療を受けられます。
特に長期入院や手術が必要な場合など、高額な費用が発生することがありますが、制度があれば、経済的な不安を軽減できます。

8. 高度な医療を受けやすくなる

高額療養費制度があることで、経済的に厳しい状況でも、必要な治療を受けることができ、質の高い医療サービスが利用しやすくなります。特に、高度な医療や専門的な治療が必要な場合でも、安心して治療に専念できます。

まとめ（メリット）

高額療養費制度の最大のメリットは、予期せぬ高額な医療費の負担を軽減し、必要な治療を受けやすくする点です。医療費が高額になった場合でも、限度額を超えた分が払い戻される仕組みがあるため、経済的な心配をせずに治療を受けることができる点は、患者にとって非常に大きな安心材料です。

高額療養費制度のデメリット

高額療養費制度には、医療費の負担を軽減する大きな利点がありますが、一部のデメリットも存在します。以下はその主なデメリットです。

1. 自己負担額が一時的に高額になる

高額療養費制度を利用するには、最初に医療機関での支払いを自己負担限度額に達するまで行う必要があります。そのため、病院での支払い時に一時的に大きな金額を支払う必要があり、経済的に負担が大きく感じられることがあります。
特に高額な治療を受ける場合、最初の支払いがかなり高額になることがありますが、その後に払い戻しがあるとはいえ、すぐに現金が必要な場合には苦しい状況になることも。

2. 払い戻しまでに時間がかかる

高額療養費制度を利用して払い戻しを受けるには、後日、手続きを行う必要があります。払い戻しには通常1ヶ月程度かかることが多いので、その間は自己負担額を支払い続ける必要があります。
そのため、すぐに医療費の負担を軽減したい場合には、時間的な遅れがデメリットとなります。

3. 一部負担金の対象外の費用

高額療養費制度は、医療費の一部負担金が対象となりますが、すべての費用が対象になるわけではありません。たとえば、選定療養費や差額ベッド代、先進医療など、特定の費用は対象外となる場合があります。
高額な医療を受ける場合、これらの費用が加算されることがあり、最終的に負担する金額が予想以上に多くなることもあります。

4. 高額療養費の上限が高齢者や低所得者にとって負担になる

高額療養費制度の自己負担限度額は、年齢や所得に応じて設定されていますが、高齢者や低所得者にとっては、限度額が思ったよりも高額に感じられる場合もあります。
特に高齢者の場合、複数の病気を抱えていることが多いため、医療費がかさむことがあり、限度額を超えることが頻繁にあると、それだけ自己負担額の負担が大きくなります。

5. 家族全体での合算が必要な場合がある

高額療養費制度は個々の加入者ごとに適用されるため、家族全体で合算して高額療養費を超えても、各個人ごとに計算されます。例えば、家族全員が高額な医療を受けている場合、それぞれが個別に払い戻しを受けることになり、家計全体としての負担軽減がすぐには実感できないことがあります。

6. 特定の医療機関において手続きが煩雑な場合がある

高額療養費制度を適用するには、「限度額適用認定証」が必要です。この証明書がないと、最初に高額な医療費を支払った後で手続きをし、払い戻しを受けなければならなくなります。しかし、認定証が無い場合、支払い後に申請手続きが煩雑になることがあり、予想以上に手間がかかる場合があります。

まとめ（デメリット）

高額療養費制度は、急な医療費の負担を軽減してくれる有益な制度ですが、即時の支払い負担や手続きの煩雑さ、対象外の費用がある点など、いくつかのデメリットもあります。これらを理解した上で、制度を上手に活用することが大切です。

高額療養費制度は、日本の医療制度の中でも重要な役割を果たしていますが、時折、制度の内容や適用方法に変更が加えられることがあります。これらの変更は、社会情勢や医療費の増加、医療制度の効率化などに対応するために行われます。以下は、今後高額療養費制度がどう変わる可能性があるか、あるいは近年変更された内容についてのポイントです。

おまけ

ここからは、最近ニュースで話題の【高額療養費制度改悪】に関してです。

【高額療養費制度どう変化していくのか？】

1. 自己負担限度額の見直し（段階的に引き上げ）

高齢者や低所得者に配慮した改正: 近年、高齢化社会の進展や医療費の増加に対応するため、自己負担限度額の引き上げが検討されることがあります。特に、高齢者層への負担が増す可能性がありますが、その一方で低所得者に対しては負担を軽減する措置も取られることが予想されます。
例えば、年収に応じて自己負担限度額が変動する制度がさらに進められる可能性があり、より公平な負担配分が求められるかもしれません。

2. 「現役並み所得者」の負担増

2022年の段階で、現役並みの所得を持つ高齢者（65歳以上）に対する自己負担限度額の引き上げが行われました。この変更により、高所得者が負担する額が増える可能性があります。今後もこのような改正が続く可能性があり、特に高齢者の医療費負担が徐々に増加していくことが考えられます。

3. 医療費の対象外となる費用の拡大

高額療養費制度では、差額ベッド代や選定療養費など一部の費用が対象外です。この対象外費用が増える可能性もあり、特に先進医療や美容整形、特定の先進的な治療法などが対象外になる場合があります。これにより、特定の医療サービスを受ける際に、制度の適用範囲が狭まることがあります。

4. 支払い手続きの簡素化（デジタル化の進展）

デジタル化による効率化: 高額療養費の申請や手続きをオンラインで完結できるようにする動きが進んでいます。
今後は、医療機関と保険者（健康保険組合や市区町村）との情報連携が強化され、手続きがより簡便になることが期待されます。

5. 新たな制度改革（例えば、医療保険改革）

社会保障制度の改革: 日本では少子高齢化が進行しており、医療費の増加が大きな問題となっています。そのため、将来的には社会保障全般の見直しが行われ、高額療養費制度もその一環として改正される可能性があります。
医療費の負担を社会全体で均等に分担する方法を模索する中で、現行の高額療養費制度の枠組みが変わることも考えられます。例えば、保険料の引き上げや新たな財源の導入などが議論されるかもしれません。